Q:住まいづくり完成までのスケジュールは、どのようになっていますか?
A1:住まいづくりのスケジュールはおおむね以下のような流れですすんでいきます。
  • 計画のスタート
  • 家族会議…家族全員で今の家の不満点を出し合い、どんな家に住みたいか絵を描きながら希望や意見を話し合う。
  • イメージづくりのため情報収集…住宅雑誌やカタログを取寄せ、展示場など見学。

  • 資金計画・敷地の検討・新築計画を検討し、住宅会社に相談。

  • ラフ設計…あらゆる条件を盛り込んだプランニングの検討、平面、配置、外観デザイン、収納、動線、採光等総合的にチェック。
  • 概算見積…全要望を盛り込んだ概算見積、本体工事費は総予算の70%
  • 施工例見学…住宅展示場より実際の施工現場を見学するべき。
  • 本設計・見積…手直しを加えてプラン、仕様、設備を細部にわたりチェック。
  • 最終的な設計図と見積内容を比較検討する。

  • 工事請負契約…契約調印の前に、契約約款、仕様書、見積書、工期、契約金、支払時期、保証内容等、契約条件をしっかり確認。
  • 公庫申込み…担当者と相談の上、近くの取扱い金融期間へ申込み。
  • カラー打ち合わせ…内装、外装、設備の品番とカラーを確定、変更する内容があれば最終打合せをして追加変更契約をする。

  • 現場責任者をまじえて、工程や工事内容の最終チェック。

  • 工事の安全を祈願するセレモニー。

  • 地縄張り…建物の配置を確認するため地面に縄を張り、高さの基準となる設定地盤を決定する。
  • 基礎工事…いよいよ本体工事開始。
  • 上棟…骨組みが完成して屋根の棟木が上がると、家が建ち上がった感動の瞬間。屋根工事が終わると公庫の現場審査を受ける。
  • 造作工事…外構等の打合せも進める。
  • 竣工検査…工事が完了しクリーニングが済むと、建主と現場責任者が細部までチェック。手直し箇所があれば引き渡しまでに補修。

  • 建物引渡…補修箇所の手直し後、建物の引渡を受ける。表示・保存登記を依頼。
  • 入居…引っ越し、近所へのあいさつを忘れないこと。その後は定期的に点検サービスで住宅会社と長いおつきあいを。





Q:資金計画のポイントを教えてください。
A:資金計画で大事な3つのポイントをご紹介します。
  • 自分の年収でいくら借りられるか?
    住宅金融公庫では年間返済額は一律年収の20%まで。民間融資では通常年収によって年間返済負担率の上限を決めています。

  • 家のためにいくら自己資金が出せるか?
    住宅金融公庫では融資額が建築費の8割までとなっているため、2割は自己資金が必要。また税金等の諸費用は現金で用意するべきものです。

  • 生活を落とさずに年間いくら返せるか?
    借入れはできても、無理なく返済できなければ地獄の新居です。教育費、車のローン、老後の資金等々、将来まで見据えた返済計画が必要です。

    以上の3つのポイントを踏まえて将来予測される収入の範囲内で、無理のない資金計画を立てましょう。





Q:長く住み続けるためにはどんなことに配慮すれば良いでしょう?
A:ライフスタイルの変化を考えた工夫が大切です。
  • シンプルな間取りにしておいて、間仕切りや収納などでフレキシブルに変化させる。子ども部屋を例として、子どもが2人いる場合や、小さいうちは、仕切りをつけずに広い部屋で遊べる空間とし、個室が必要になる年齢になったら、パネルや収納棚で区切ります。

  • リビングも広く開放的にしておけば、2室で使いたい時には可動間仕切りなどで分けたり、置き畳などで和風にするなど、自分で変化・工夫することでより住まいに愛着がわいてくるでしょう。

  • 工事が必要なリフォームで、子供が独立したあとや、定年後どう過ごすか、子ども家族と同居するかなど、さまざまな将来の暮らしを想定し、あらかじめ配慮しておくと工期もコストも抑えることができます。

  • 住宅の設備機器や配管の寿命は約15年といわれ、それに加えて年々グレードアップした製品が開発され、より便利なものへ買い替える場合が多く、寿命が短くなりがちです。設計段階で将来を考慮し、機器や配管を取り替えやすくしておくと便利です。

  • 長く住めば当然住み手の年齢も変わります。高齢になっても安心して暮らせるようあらかじめバリアフリー対策を組み込んでおく必要があります。





Q:長もちさせるためのメンテナンスはどうしたらいいですか?
A:行き届いたメンテナンスは長く住み続けるために不可欠です。
  • 外壁はひびがないかチェックして、4〜5年に1回は塗り替えを行ないます。

  • 床下はシロアリの早期発見や構造劣化を防ぐため5年に1回程度は防腐・防蛾処理をします。

  • 給・排水・ガスなどの設備は、水漏れや詰まり、悪臭がないか、部品の老朽化が進んでいないかなど、随時点検することが望まれます。

  • こまめに掃除や換気などを日頃から行うことを習慣としましょう。

※条件や工法等により、個別に差があり、実施期間の目安としてご参考ください。





Q:快適生活のための住みよい家とは?
A:快適な住まいは呼吸をしています
  • 健康・快適住宅とは、暑さ寒さを感じない家、家全体の換気が充分に行われていて結露やカビが発生しない家。

  • 快適な室内環境は季節によって異なる。夏は室内温度が26度前後、冬は20度。
    室内湿度は総体湿度で40〜50%で梅雨時は60%以下に保つことが大切。

  • 結露を防ぐには室内の湿度をコントロールし、温度を一定に保つことが有効。
    つまり家全体を断熱して常に換気を行えば結露は発生しません。



参考文献
『家づくりのすべてが本当にわかる本』丸山景右著 中経出版
『長く住める快適な自然感覚住宅』編者:講談社 発行者:野間